大人からの赤ちゃんへの口移しは、虫歯を助長すると聞いたことがありませんか。
特に一子目のお子さんの場合は、何を信じてよいのか解らなかったりします。
私自身も子育ての中で、何が本当なのか気になる時があります。
今回は、子供の虫歯予防や、大人の口移しが悪い理由を調べてまとめてみました。
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虫歯とは?
初めに、虫歯とは何なのか正しく認識する必要があると思います。
みなさんご存じのように、虫歯は虫歯菌と呼ばれるミュータンス菌が、歯垢などで残った糖分を分解しその際に生成される酸により、歯がう蝕されることにより発生します。
ですので、虫歯はミュータンス菌+歯垢などの糖分で初めて成り立つ現象なのです。
このどちらかを抑えることが出来れば、虫歯を作らない環境を維持できることになります。
そもそも赤ちゃんの口の中には虫歯菌はいない
そもそも生まれたばかりの赤ちゃんの口腔内には、虫歯菌はいないのです。
そのままの状態を維持できれば、虫歯になることはありません。実は虫歯は感染症なのです。
では、どこからミュータンス菌は感染するのでしょうか。
それは、私たち大人の唾液などから感染するのです。
どのように感染するのかというと、いろいろなパターンが考えられます。
・食べ物の口移しによる感染
・箸やスプーン、食器の使いまわしによる感染
・歯ブラシを同じコップなどに置いておくことによる感染
・くしゃみ等による唾液の飛沫による感染
考えただけできりがありません。
一方で、ある程度大きくなるとどんな人の口腔内でも、虫歯菌が必ずいると言われています。
そのため、あまり神経質になる必要はないですが、最低限でも幼児期までは口移しや、箸や食器の使いまわしは避けなければなりません。
幼児期の2歳半までは、これらに特に気をつけなければなりません。
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2歳半までの感染がその後の人生を左右する
先ほどの項目で、虫歯菌の感染には幼児期の2歳半までは特に気を付ける必要があると結論づけました。
なぜ、2歳半までなのでしょうか。
先ほども触れたように、大人になって虫歯菌を持っていない人などいないのです。
いずれ感染するのであれば気を付けてもしょうがないと、私も思っていました。
しかし、2歳半まで特に気を付けなければならない、一つの医学的な学説が存在するのです。
これは、スウェーデン・イエテボリ大学が研究して発表した説です。
2歳までに虫歯菌の感染が無かった子供が4歳になった時の虫歯の本数は0.3本でした。
一方で2歳までに虫歯菌の感染があった子供が4歳になったときは、虫歯の本数は5本であり、虫歯の本数に16倍の差があった。
という結果から来ています。
また、口腔内では虫歯菌とそれ以外の菌のバランスがあり、早くに虫歯菌に感染すると多くの割合を虫歯菌に占有されてしまうのです。
しかも、驚くことに、その虫歯菌のバランスはほぼ一生変わらないのです!
上記の理由より、人がいずれ虫歯菌に感染するにしても、その時期を遅らせれれば遅らせるほど、虫歯になるリスクを最大限に下げることができるということになります。
毎食の歯磨きも大切
虫歯予防には虫歯菌の感染予防のほかに、歯垢などの汚れを毎日除去することも非常に大切です。
歯が生えてきたばかりのお子様には、両親が毎食後に正しく歯磨きをしてあげることが大切です。
特に、磨き残しが発生しやすい奥歯の周りや、歯の内側、上の前歯などは気を付けて優しくブラッシングしてあげることが必要です。
外出時などで、どうしても歯磨きができない場合、まだうがいのできない月齢のお子様には、食後にお茶や水をのませてあげたりすることも大切です。
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フッ素コートなどで歯を固く強くする
厚生労働省の虫歯予防のHPには、子供は特に虫歯になりやすいということが説明されています。
なぜ子供は虫歯になりやすいのでしょうか。
その理由のひとつに、生えて間もない歯は十分に硬くなっておらず、石灰化が完全にすすむまでに生えてから2~4年かかるという特徴があります。
その点を補うにはフッ素配合歯磨き粉による歯磨きや、問題のない年齢になったら歯医者さんでフッ素のコーティングをしてもらったりすることが効果的です。
フッ素を歯に塗ることは以下の効果があります。
・虫歯菌の酸の生産を抑制する
・再石灰化の促進
・歯質強化
年齢がまだ少ない幼児では、歯磨きの後にうがいがまだできません。
そのため、歯磨き粉をそのまま飲み込んでしまう形になってしまいます。
歯磨き粉に入っているフッ素は飲み込んでも体に害が出ない程度の量ですが、我が家では念のため子供用のフッ素配合歯磨き粉で少量で歯磨きをしています。
フッ素の効果と安全性について、蛇足ですが北アメリカとオーストラリアでは、この虫歯に対するフッ素の効果を期待して、水道水にフッ素を混ぜて上水道として提供しています。
WHOやCDCでは、このフッ化水による上水道提供は、虫歯対策に効果があると認めており、CDCにいたっては、”20世紀における公衆衛生上の10の偉大な業績”の内の1つであるとしている。
これに反対している団体もあるのは事実ですが、アメリカでは全体の約60パーセントでフッ化水を提供しており、提供地域は増加傾向にあります。ちなみに上水道のフッ化物の濃度は0.7~1.2ppmです。
感想
いかがでしたでしょうか。
以上が、現在の乳幼児の虫歯予防の常識だと思います。
これを見ると、わたしが育ってきた環境と全く違うことに驚きました。
口移しや、同じ食器を使用しないようにすることなどは、昔は気にしていなかったのではないでしょうか。
自分の親の世代では、このことを知らない方も多いかもしれません。
子供のすぐ近くにおばあちゃん、おじいちゃんがいる方はこのこともちゃんと説明してあげなければならないと思いました。
皆様のお子様の虫歯予防に少しでもこの情報が役立てば幸いです。
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