北朝鮮によるミサイル発射実験等が頻繁になるにつれて、北朝鮮に対してニュース報道が多くなってきています。
世界各国による北朝鮮への制裁も増え、外貨獲得や輸出入でも様々な影響が出ているようです。
そんな中、防衛に携わり北朝鮮のイデオロギーの影響を一番受けていると思われる、北朝鮮兵士の中でも脱北し韓国へ逃れる人々が度々報道されています。
普通に考えれば、何も手に技術もない人が脱北した所で、その先の生活も困るだろうと思っていました。
そのため、私はたびたび脱北者の報道がなされるたびに、なぜだろうと不思議に思っていました。
私は韓国籍の友人もいたので、なぜそのような脱北者が多いのか質問してみました。
すると、そこには思いもよらない仕組みがありました。
調べてみると、日本人でも知っている人は知っている制度のようですが、私はこれまでそんな話は聞いたことがありませんでした。
今回はその事について、ブログに書き残しておこうと思います。
（それ以外の意識の点などについても触れていますが、一個人としての考えも含まれていると思いますので、その点も踏まえて読んでいただければと思います。）
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韓国人の友人の話
まず初めに、韓国人の友人の話を簡単にしておこうと思います。
彼は、私の元同僚なのですが、
小学校低学年まで韓国で育ち、グローバル企業に勤める父親の転勤で日本に家族で移り住んだそうです。
その後、高校入学まで日本の地方都市で育ち、再度父親の転勤で韓国に戻りました。
高校の途中から韓国の学校に編入し、韓国の大学を卒業。
卒業後に関西の名門国立大の大学院に入学。卒業後に私と同じ職場で働いていました。
育ちが若干良いせいか、私とは違い話し方も仕事のやり方もどこかのんびりとしたペースな人でした。
彼は、韓国籍ですが、日本と韓国両方の見方を知っていました。
日本以外の多くの国に旅行に行った経験もあり、同じTopicでも韓国と海外では報道のされ方がずいぶん違う、というのを肌で実感してきた経験を持っていました。
つまり、自国内の状況や政策を客観的に見ることが出来る視点を持っていました。
普通は多国籍の人種で会話をする時は、宗教と政策についてはデリケートな部分であるため、あまり詮索することができません。
しかし、彼にはこういった部分でも気軽に聞くことが出来るのでした。
韓国人からみた北朝鮮
まずは、韓国人の人々が北朝鮮に対してどのようなイメージを抱いているのかということを聞いてみました。
彼の答えはこのような物でした。
（以下、友人をネコの絵。私をパグの絵で表しています。）
ただ、北朝鮮全体としては困った隣人って感じ。
南北を併合したいと考えているのかと思ってた。
でも、どちらかと言うと南北が一緒になってほしいと考えているのは年配の人の方が多いよ。
元は同じ民族だし、年配の人の中には家族が北に居るなんて人もいるからね。
でも、さっき言ってたみたいに、若い人はそんな風に考えていないんだね。
教育レベルも全然違う人たちだよ。南北が統一されたところで、パソコンやスマホも操作できない人が沢山来たって、それはそれで困るじゃない。
貧しい人も多いだろうし、犯罪も増えちゃいそうだしね。
確かに、それはそれで迷惑な話だね。
20代や30代の韓国人は、北朝鮮に対して好意的な意識はないことが判りました。
しかし、韓国政府は北朝鮮に対して援助をしていたりします。
この点について、彼はそれは国内の年配者の有権者に対するアピールや配慮の為で、皆が賛同しているわけではないという事でした。
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なぜ脱北してくる人が後を絶たないのか？
本題のなぜ脱北してくる人が居るのかという事について聞いてみました。
そんな教育レベルの違う人が韓国に来て、どうやって生活していくの？
それで十分生きていけるんじゃない?
初めて聞いたよ!? そんなにもらえるの?
値段は持ち帰った情報にもよるみたいだけど、だいたい家一軒建つくらいは貰えるみたいだよ。
私が知らなかっただけかもしれませんが、就職斡旋や職業訓練をしてくれる話は聞いたことがありますが、家一軒建つ位の大金がもらえるなんて知りませんでした。
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脱北者への報奨金はどの程度なのか？
私事ですが脱北者からの韓国への情報提供に報奨金が出ていたなんて知りませんでした。
実際にどの程度もらえるのか調べてみました。
いくつかのニュースを調べてみると、本当のようでした。
しかも、2017年に報奨金の額がそれまでの21万7000ドルから、３倍の86万ドルまで引き上げるとの報道がされています。
21万7000ドルでも、1ドル110円換算で約2400万円。
86万ドルでは、同じく1ドル110円換算で約9600万円です。
持ち帰る情報により報奨金の値段が変わるとは言うものの、思っていたより高額でびっくりしました。
しかし、このような高額の値段が払われるのは、北朝鮮のエリートや幹部が脱北した場合が多いようです。
一般市民の脱北ではこのように高額な報奨金が支払われることはあまりないようです。
これは情報統制の厳しい北朝鮮から、効率よく情報を入手するための韓国統一省の戦略だそうです。
一般市民では韓国がお金を出してまで欲しいような軍事機密等は持っていないため、支払われるのは脱北した幹部になってしまうという事のようです。
（情報ソース ：ニューズウィーク）
しかし、私の友人の話では、この制度が二重スパイを生んでしまうのではないかと危惧していました。
つまり、韓国に脱北して情報提供すると見せかけて、じつは嘘の情報を流し混乱を画策する物もいるのではないだろうかという事でした。
昨今の北朝鮮の挑発に韓国国民何を感じている？
最後に、昨今の北朝鮮のミサイル発射実験で、危機管理が薄かった日本では、ミサイル防衛とかJ-Alart等が話題になり冷や水を浴びせられた形になっていますが、隣接する韓国ではどのように感じているのでしょうか。
その辺も聞いてみました。
俺の実家は釜山で、南側にあって、北朝鮮に近いソウルより離れてるんだけど、遠い方に位置する釜山等に住んでいる人の方が心配しているくらいで、北朝鮮に近いソウルの人は慣れすぎていて危機感薄いんだよね。
（地図を見ながら）ってか、ソウルって北朝鮮に近すぎじゃね？
そんなところに首都置くの危なくない？
昔、首都を移動させる案があったんだけどね。
ソウル近辺に土地を持っている人とか、利権を持っている人たちに反対されて移動できなかったんだよね。
（この辺は恐らく個人の主観が大きいかもしれません。）
友人は、上記の様な会話をしていました。
韓国国内でも危機感が場所によって違うようです。
北朝鮮に近いソウルの方が危機感が高いような気がしていたのですが、全くの逆のようです。
また、韓国では有事に備えて地下鉄がシェルター機能を持っていたりする事が日本のニュースで報道されていたので、その点についても聞いてみましたが。
”そうなの？ そういわれてみればそんな案内の注意書きが書いてあったかも。”と、うっす～い反応でした。
これも、私がニュースで見たのは、韓国人ならだれでも知っている体で報道されていたのですが、少し大げさだったのかもしれません。
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感想
個人的には、特に韓国に興味があるわけではないのですが、今回いろいろな話を聞けて、情勢については少し興味がわきました。
一番驚いたのは脱北者への報奨金だったのですが、思っていたより高額でびっくりです。
こういった政策を施して情報を集めなければ、情報を入手できないということなのでしょうか。
ソウルの人々があんなに北朝鮮に近いのに、慣れすぎて危機感が逆に薄いというのも驚きでした。
改めて、厄介な国と陸続きで大変だなと感じさせられましたし、日本は四方を海に囲まれた島国で良かったと感じました。
今後、日本でも何もなく平和な将来が続けば良いなと改めて思ったのでした。
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